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京都を拠点に活動する、大所帯のダンス・コミュニティ。
ブラス楽器を奏でながら、ダンスな旅をしたりします。
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彼の、彼女の
舞台に出演して好きだったこと。

 

舞台に出て行く直前の、ぐっと意を決するような彼、彼女の表情。

ふぅっと息を吐き、光を睨んで、ほんの一瞬別人のような顔をする。

後ろにいるとき、多分私だけがみえた、あの人の顔。
そこに立っていたから見えた景色。
失敗して落ち込んでも、また明日、そんな特等席が惜しいと思った。

 

日常の中で。

 

人の佇まいが好きだ。彼の、彼女のふとした仕草を好きだと思う。
そうやってじっと見ていると、怪訝な顔をされることもしばしばある。
気まずいのでちょっと話しかける.そしたら答えてくれる.パッと表情が変わる。
その一瞬、たまにふわっと空に浮いたような表情に出会うことがある。
目をこすりたくなる。「ねぇ、今の顔見た!?」って誰かに言いたくなる。

人といる。突然の沈黙。沈黙が破れるときの緊張感。持続と、流れ。
対話も好きだけれどその人の時間と空気が伸びたり、縮んだりするのをただ見たくって、
話す言葉も思い浮かばず、ただいることしかできない。

 

イタリアでカメラを持った。

 

カメラを持つの、実は久しぶりだった。
映像の勉強をしているけれど機械オンチだから、
カメラを持つの、実は逃げてた。
だから機械を使わないで、楽チンに映像できることばかり考えてたら、
なんか踊ってたんだけど。
そう言うと「ふーん」と妹はニヤニヤ笑う。

だけどカメラ、持ってみた。
それくらいしかそこにいること、出来ること、思いつかなかったから。
カメラを向ける。あの窓で見る、彼、彼女はいつもより小さい。
不思議だな。ただ見てみた。話しかけてみた。
笑ったり、動いたり、何となくいいなぁって。


帰ってきて編集をした。


目の前に残された象は、再び出会った彼、彼女の、あの時の顔。
今も息づいている、遠い場所のこと。

目の前には窓があって、
触れることの出来ないその先に、いつも手を伸ばそうとしてしまう。
願わくばその場所が、今よりずっと近くなればいいなと思って。






金谷 麻美

posted by e-danceとは? | 21:26 | - | comments(0) | - |
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